四則応用問題
ここでは執筆代表者、一松信による『新数学事典』大阪書籍の「算数の応用問題」での類型にしたがって例題を引用する。数値は出典から変更したものがある。文言も一部修正した。
帰一算
問い「3人5日間の賃金が97500円であるとすれば、4人7日間の賃金はいくらになるか。」
答え「一人一日が6500円だから182000円」
単位に還元して解く解き方を帰一法と呼ぶ。
還元算
問い「所持金の半分を使ったあとで2000円をもらい、その半分よりも1000円多く使ったら2500円残った。最初の所持金はいくらか。
答え「10000円」
最後に金をつかう前にはいくらもっていたか、その前には……と 前にもどって(還元)して解く
植木算
問い「長さが84メートルある道路に7メートルおきに桜を植える。桜は何本いるか。」
両端に植える場合、一端にだけ植える場合、両端ともに植えない場合の3とおりを考えよ。
一端だけに植えるときは84÷7=12本。両端に植えれば1を加え、両端とも植えなければ1を減ずる
差額平分算
問い「ソースがAの瓶に860cc、Bの瓶に340cc入っている。AからBにどれだけ移すと両方が等しくなるか。」
差を2分する。
定和算
問い「上の問題で、AからBにどれだけ移すとBがAの2倍になるか。」
AとBの和は一定。
Aがその和の1/3になることから解ける。
定差算
問い「上の問題で、A,Bに同じ量をつぎ足して、AがBの2倍になるようにした。どれくらいつぎ足したか。」
AとBとの差が一定で、
それがつぎ足したあとのBに等しいことから解ける。
倍数算
問い「瓶A,Bに合わせて1200ccのソースが入っている。Aから140cc使い、Bに20ccつぎ足したらAがBの2倍になった。A,Bにははじめどれだけ入っていたか。」
倍数変化算
過不足算
和差算
流水算
通過算
旅人算
Aが毎時4kmの速さで2時間前に出発したのを、Bが毎時9kmの自転車で追いかける。何時間後に、何kmの地点で追いつくか。
A,Bの間隔を速さの差で割って時間を求める。
これを追いかけ算の問題という。向い合って出発するとき出会い算という。
年齢算
鶴亀算
中国では鳥犬算とよばれる。
平均算
消去算
相当算
仕事算
時計算
問い「時計の長短2針が7時と8時の間で重なる時刻を求めよ。」
「解」1周を60とする。長針は1分間に1すすみ、短針は1/12すすむ。この考え方により、追いかけ算の問題として解ける。